LOT201 河原 温
無題
1961年2月 キャンバスに油彩6号(40 × 32)
右上にサイン・
年月記述有(KAWARA 61.2)額有 中央部に僅かな剥離有・

割れ有
その他コンディションは大体良好
2.000.000/3.000.000円

河原温のメキシコ滞在時期(1959年から1963年)にメキシコ壁画(遺跡)
描いた作品と考える。
1959年メキシコ渡航時に友人達による河原の作品頒布会が企画され、
そこでは油彩は1956までの作品だが水彩/グワシュなどはメキシコ風景を描くことで
注文を受け付けているので、この時期に河原は風景画を描く意志があったと考えられる。
出品作はその2 年後の作品で日本からの注文で描かれた作品かも知れない。いままでこの時期の
河原作品は発見されていないようだ、 1956年から1963年までの作品は公表されことなく河原に破棄された
という意見もあるようだが、頒布会が企画されるほどならば筆を折ったはずがない。
しかしながら後に(1964年以降)N.Y.でコンセプチュアルアートの第一人者になる
河原はこの時期の活動を全く語らなかったそうだ。

この絵は関西の画廊の友人のお客様のお父様が河原温の作品として持っておられた作品で、
額の状態やキャンバスの状態をみてもかなり古い時期
(制作年とほぼ同じ)に手に入れ、その方はその時期に画廊より
鄭相和なども購入されていたコレクターとのこと。
はじめは友人から河原温の抽象画という話だったのでコンセプチュアルアートが
ヨーロッパ抽象表現主義への反発として出てきたことから?と思ったのだが、
手元に来た作品を
よく眺めると洞窟と壁画と石室と空を描いた具象の絵で
1961年当時メキシコで河原が描いた可能性が高いと感じた。ちなみに
メキシコでは1920年頃から1960年にかけて壁画文明の影響を受けた芸術運動が
盛んに繰り広げられ多くの現代メキシコ画家が生まれた、日本でもその影響を
うけた北川民次/岡本太郎/深沢幸雄などがメキシコへ留学・又は招待され影響を受けている。